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日本で9価HPVワクチン(シルガード9水性懸濁筋注シリンジ)が承認されました(2020.07.29)

2020年7月22日に、いよいよ日本でも9価HPVワクチン(シルガード9水性懸濁筋注シリンジ)が承認されました。
HPV関連がん撲滅へ向けて、日本にとって大事な一歩だと考えます。

① そもそもHPVとは?9価ってなに?

HPV(ヒトパピローマウイルス)とは、子宮頸がん、肛門がん、陰茎がん、咽頭がんなど、がんの原因となるウイルスです。HPVには100種類以上の型がありますが、それらのうち、子宮頸がんや肛門がんなどの、がんを引き起こすリスクが高い型がいくつか存在します。
これまで日本で発売されてきた4価ワクチン(ガーダシル)は、HPV6/11/16/18型の4つの型に対するワクチンでした。今回、承認された9価ワクチンは、従来の4価ワクチンに加えて、新たにHPV31/33/45/52/58の5つの型に対する予防効果も期待できるワクチンとなります。従来のワクチンでは防ぐことができなかったHPV型の感染を予防することで、約90%の子宮頸がんが予防できると言われています。

② これからの日本における問題点

現在も、日本におけるHPV接種率は1%未満とされています。このような状況では、9価ワクチンが承認された状況でも、子宮頸がんは予防できません。
なぜ、接種率が増加しないのか、それは、「HPVワクチン自体を知らない」、「HPVワクチン接種によって強い副作用が起こるというイメージ」、「HPVワクチンによる重篤な副作用の治療法が未だない」などが原因と思われます。
医療者は、専門的な情報を正確に、かつわかりやすく一般の方々に伝える努力を続けていく必要性を、強く感じています。

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